両備グループ代表兼CEO
小嶋光信
平成3年(1991年)にバブルが弾けて全国的に景気が悪くなり、地価がどんどん下がり、企業は土地を手放して、「持たざる経営」という言葉が流行りました。一時は土地建物は所有せず借りるのが賢い経営だという時代がつい最近まで続いていました。
岡山市内もご多分に漏れず地価がどんどん下がり、ビルや住居が無くなるとコインパーキングになるという傾向が続いていました。
都市から地方へ住宅のスプロール化が進んでいましたが、2000年当時から両備グループは公共交通利用で「歩いて楽しいまちづくり」を提案し、これからはスプロール化を修正して都心居住へと移っていくと分析していました。
それまでは両備不動産は郊外を中心に土地や分譲地開発をしていましたが、マンションについては都心部を中心に建設するように方針の変更をして、その第一弾として戦後からの開発に取り残されていたような岡山市のヘソともいう言える柳川の交差点にグレースタワーを建設しました。
都心に誰が住むかと思われていましたが、岡山県のランドマークとして108メートルのタワーマンションということもあり、直ぐに完売し二棟目のグレースタワーⅡも建設しました。
お陰様でこのグレースタワーの成功で、市内には1000戸以上のマンションが建設され、都心居住に先鞭をつけることができました。
その時、グレースタワーの斜め向かいの取り残されたビルを、街並みを何とか綺麗にするために開発したいと思っていました。地域の皆さんのご協力もありお陰様で念願の場所にグレースタワーⅢとして再開発することになり、本件が昨年両備不動産を改組して岡山まちづくりカンパニーとして本格的デベロッパーの活動を始めたキックオフ事業になるでしょう。
今までまちづくりは「歩いて楽しいまちづくり」をテーマにしていましたが、今後はプラスして「子どもの楽しいまちづくり」を加えて、子どもたちの喜びの声が心地よく響き渡る夢のある都市を創りたいと思っています。
子どもたちが安心して外で遊べるまちづくりが理想です。
そこでグレースタワーⅢの4階に子どもの遊び場のある屋上庭園を水戸岡さんに依頼しました。
水戸岡さんはアイデアをこらして、鎮守の森があり、たま神社の分社もあるポケットパークとしてデザインしてくれました。
ミニ農園のミニクラインガルテンとミニハウスのラウベン、吊り橋もあって、楽しい屋台カフェとビア屋台も作って三世代が楽しめるビルのオアシスにしたいと思っています。
広場では子どもたちが鬼ごっこや三輪車で遊ぶ楽しい空間として、子どもたちの笑い声がこだまするようになればと思っています。
乞う御期待!
両備グループ
両備ホールディングス
岡山まちづくりカンパニー