岡山電気軌道
社長 小嶋光信
春の好天に恵まれた週末、岡電バス部門の技能コンテストが労使参加で和気あいあいと開催され、選手の皆さんの程よい緊張感が伝わってくる良い大会となりました。
両備グループの安全・サービス・生産性を競うSSP-UP大会は、昨年秋で既に37回目を迎え、もちろん岡電もグループ全体のSSP-UP大会へ毎回参加していますが、企業単独での開催が遅れていました。
しかし、中国バスのコンテストに出席したことを契機に難波常務と成田委員長のコンテスト開催へのスイッチが入り、労使幹部の皆さんの努力で、労使一体で行う両備グループのSSP-UP大会のように、やっと岡電でも昨年からコンテストの開催ができるようになりました。
岡電の技能コンテストの特長は、中国バスで実施している路上での実地コンテストが取り入れられていることで、運転技能と接遇では、お客様の停車ボタンの押し間違いへの乗務社員の対処や発車時の着席確認、500円のつり銭やハレカ以外のカードへの入金依頼に対する乗務担当社員の皆さんの対応をはじめ、横断歩道での安全運転などとともに、玉野自動車教習所さんのご協力で「運転技能自動評価システム」による運転技術のティーチング研修も行われました。
このシステムは優れもので、
① 安全確認(左右の首振り…方向、回数、タイミング、確認時間や深さを正しく見ているか)
② 右足の動き(危険予防動作=ブレーキの準備性、構え)
③ 自動車の動き(GPSによる走行速度チェックで速度を的確に落としているか、ちゃんと止まっているか)
という安全運転に必要な意識と心構え、運転技術などをしっかりチェックしてくれます。
競技は上記の運転接遇競技に加え、車両点検競技と非常事態対応競技の3種目で実施されました。
非常事態対応では、岡電バスが「車に追突してけが人が出ている」という設定で、緊迫した雰囲気の中で実践的に行われていましたが、この対応訓練は全乗務担当社員に対して実施することが、逆に安全意識を高める良い訓練方法ではないかと思います。
今後の課題は、
1.岡電らしい和気あいあいとした実践的なコンテストの雰囲気は活かしつつ、如何に両備グループのSSP-UP大会に近づけるか?
2.乗務担当社員の案内放送や接遇、突発的なお客様への対応時の言葉遣いを岡電の乗務担当社員として、標準語で規格化できるように繰り返し教育する。
→ 今一歩のマニュアルの整備と実地訓練が必要
3.「優しい運転、優しい言葉、優しい接客」と新交通三悪の撲滅徹底
でしょう。
津高営業所の皆さんは、時間を見つけてはお互いが競技する側と試験官役で練習していたそうで、その成果が出て見事、チーム優勝を獲得しました。桑野と岡南の両営業所も負けず劣らずの僅差での競技結果だったと思います。
岡電の皆さんが大会開催へ向けて本当に熱心に労使で取り組む姿を見て、これを続けていけば「日本一安全な運輸企業」も夢ではないと確信しました。