夢二郷土美術館
館長 小嶋光信
2011年に初めて子どもたちを対象として「こども夢二新聞」を募集した際、子どもならではの素晴らしい視点と感性での新聞ができたことから「こども学芸員」が誕生し、今回で第11期生の任命となりました。これにより、新・こども学芸員7名と継続のこども学芸員8名の合計15名となり、子どもたちの新たな試みが今から楽しみです。
夢二は豊かな邑久の千町平野で優しいお母さんとお姉さん達に可愛がられて、村の祭りやお芝居等に心躍らせる幸せな少年時代を過ごしました。
特にお母さんやお姉さんへの思慕の念が強く、女性への思いやりが夢二の詩や夢二式美人と呼ばれる画に色濃く反映されています。
夢二は大人になっても子どもの心を持ち続けたアーティストで、常識に捕らわれがちな大人の目から見るよりも、子どもたちのピュアな目で見ることで発見できるものがあるように思います。
今回は、小嶋ひろみ館長代理の企画で、3年以上学んだ「こども学芸員」の中から希望者を「夢二アンバサダー」に任命して、後輩のこども学芸員の指導をしてもらおうという新しい試みを始めました。実は教えることが最も学べることでもあり、効果が期待できる試みです。
こども学芸員の先輩が後輩を教えながらともに勉強するという、新たなステージに入りました。こども学芸員の指導にとどまらず、竹久夢二の魅力の発信などの活躍も期待しています。