いわゆる「バス路線の良いとこどり」裁判の最高裁の判断について

両備グループ
代表兼CEO 小嶋光信

最高裁より、本件訴訟について東京高裁の判決を維持する旨の決定が出された。

この結果は大変残念だが、国は「少子高齢化の地方では路線維持と競争は成り立たないと理解」され、全国で様々な議論が沸き起こり、地方交通維持への地域公共交通活性化再生法の改正や独禁法改正など様々な対策が執られ、実は取れた。これからも地方交通を守るために努力したい。

世界の先進国では、イギリスの1980年代のサッチャー政権の交通競争政策の失敗以降、日本のように「利用者の利益」だけという偏った「交通の競争政策」を採っている国はなく、時代に即した国の交通政策の変革が必要だ。

既に利用者の利益は地方では路線維持と事業者の企業維持に移っていながらも、法は旧態依然に「利用者の利益」という表面的利益のみを見て「原告不適格」という壁に阻まれた結果から、今後は「事業者が健全に発展」できるように運送法改正そのものに向けても活路を拓きたい

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