両備グループ代表兼CEO
小嶋光信
「リョービガーデン」が思い切ったリニューアルをして、3月30日に「岡山ガーデン」としてオープンしました。
リョービガーデンは、昭和44年、岡山交通の創立25周年とEXPO70を記念して岡山市の東の玄関にあたる国道2号線と吉井川の交わる場所に、さながら陸に浮かぶ豪華客船を思わせるドライブインとしてオープンし、野球場や子どもたちの遊園地、ゲームコーナーなどがある「ガーデン・オカヤマ」という名前でスタートしました。
その後、国際乗馬クラブが併設され、郷土の貴重な文化財ともいうべき古民家4棟をあやめ池の周辺に配した日本庭園、野球場、コート5面を有するガーデン・テニスクラブなどが昭和52年の両備バス創立70周年の記念事業として整備され、「リョービ・ガーデン」と改名されました。
これらの整備の背景には、西大寺鐵道として生まれ、岡山を担う交通運輸業者として、西の倉敷、鷲羽山、吉備路を結ぶゴールデンルートに対し、東部備前地区にも、当時は西大寺にあった夢二郷土美術館本館をはじめ、夢二生家、牛窓、備前焼や閑谷学校などを結ぶ観光周遊コースを創っていきたいという壮大な夢がありました。
時が移り、岡山ブルーハイウエイができ、山陽自動車道ができて、国道2号線がいわゆる旧道化したために交通量が激減し、国道2号線沿いのドライブインは軒並み経営難となって、リョービガーデンも細々と運営していたというのが実状でした。
しかし、何とか岡山市の東の玄関で、東部備前地区の観光周遊コースを創るという夢を実現したいという思いもあり、平成26年、茅葺の古民家に最も相応しいと思われる本格的な手打ち蕎麦屋を「無哀荘 真金堂」としてオープンし、その賑わいとともに日本庭園が復活しました。
松田敏之副社長にこのプロジェクトを任せましたが、子どものころからの思いも強く、乗馬にも親しんだことがあり、リョービガーデンを全面的に再生したいという要望から今日を迎えました。
陸に浮かぶ豪華客船が往時の隆盛を思わせるように見事によみがえり、1階には「プラスいち」として、地元の木下尚之さんによるオーガニックカフェと、高橋真一さんによる地元食材を販売する「ミニマルシェ」、2階には寺田真紀夫さんによるイタリア料理の「コモド」がオープンして、岡山ではちょっと珍しい、自然に調和した解放感あふれる食のコジャレた空間ができました。
建物の外には、リゾート地を思わせるオープンデッキと、国内では珍しい2連式のツリーハウスやドッグラン、昔懐かしのブランコやハンモック、ジャングルジムなど楽しくてワクワクする木製の遊具や仕掛けがいっぱいです。馬にも乗れる馬場やミニ厩舎もあり、馬が初めて入って、ゴロリンとあの大きな身体を転がして砂浴びして喜んだのには、ビックリしました。
今までは、この界隈へ観光に来ても、ゆっくり食事やスポーツを楽しんだり、庭園を鑑賞したりできる施設はありませんでしたが、ここに、スポーツと文化、歴史と伝統、そして美食の総合的空間として、家族三世代と家族同然の動物たちも楽しめる「岡山ガーデン」が復活し、岡山市の東の玄関で皆さんを迎えます。
さて、これから壮大な東部備前地区の観光回遊コースをどう創っていくか、地域の皆さんと一緒に頑張りたいと思います。
皆様の絶大なご支援とご愛顧をいただければ幸いです。
両備グループ
サルボ両備
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