両備グループ 代表
小嶋光信
岡山市内在住の方からのメール
公共交通のあり方などについて 市内を循環するバス路線がなく不便を感じています。
医療や観光での外来のお客様にもやさしい、分りやすい公共交通のあり方であるかどうか、振り返る必要があると思います。
バスが岡山駅止まり、天満屋止まりが多く、乗り次ぎや待ち時間などで不便です。 岡山駅(東口、西口)や天満屋(付近)を通過点とした路線に転換することを願っています。
(駅前で待機する「回送」バスや空で営業所へ帰る回送バスも減るのではないでしょうか。最近では自宅前の道も回送バスが通過します。)
また、公共交通機関であるバス、路面電車には、専用、優先レーンの設置やバスが停車する時は一般車はバスの前に出ない(歩行者の安全確保とバス優先発車義務確保)など 一般車両に優先するルールの拡充も必要でしょう。(公共道徳を呼び覚ますためにも必要と思います。)
LRTについては、岡山駅から市役所・保健所(および北区役所、北保健センターなど)、 水道局へ南進し、大学病院から清輝橋へ接続する路線が是非必要です。 大学病院周辺から表町方面への買い物には非常に不便です。 大元駅へ延伸するビジョンもあるようですが、大元駅周辺を副都心化する構想の上で実行するとよいのではないでしょうか。 将来的には、岡山駅西口、岡山大学(津島)への延伸も課題でしょう。
岡山へ帰郷して感じることは、他人に対して”よそよそしい”ことです。 以前、若者は仲間同士ではよく喋るが他人とは関わらない、と言われたことが、今、岡山では大人同士が同様な状態になっているのではないでしょうか。 他人に笑顔を向けたり話しかける人をまず見たことがありません。 マイカーが日々の交通手段になり、他人と広く関わる場面が非常に少なくなったからではないかと感じています。 (この点、首都圏ではバス、電車利用による他人と関わる機会があるので、住民は社会性を意識せざるを得ない環境にいると言えるでしょう。) 公共交通機関は、地域の人々のあり方に大きな影響力と相応の役割を担っていることを 認識する必要があると思います。
県外から岡山へ来られる方々は、地元の人がよそよそしいと、リピートには繋がりにくいのではないかと感じています。 また、障がいのある方々などが外出している姿も殆ど見かけません。 (障がいのある方々などが安心して生活することができる街が、明るい健康的な都市と考えられます。)
質的レベルの高い”政令市”になるよう市民も関心を持つ必要があります。 企業や行政に対して、住民(ユーザー)は”あきらめている”と聴くことがあります。 (当面は、住民が行動するきっかけ作りを行政や企業がサポートする必要があるでしょう。)
取り留めなく書いてしまいましたが、参考になればと思います。
岡山市市内在住者
両備グループ代表 小嶋 光信から
大変、参考になるご意見をいただきまして、ありがとうございます。
おっしゃるとおり、岡山は民間のバス事業者が全国的にも多い7社あり、10数年前には住み分けが出来ていた郊外バスと市内バスが規制緩和により、お客様のご利用が見込める市内へと集客の照準をあわせ、中心部のみ飽和状態となり、ご利用いただきづらい状況となっております。
回送が増えているとのご指摘は、数年来競合運行により、お互いの路線への過剰な便数を導入し、ご利用者不在の供給過多の運行状況になっていたものをお互いに反省し、共同運行とすることで、需要に見合った均等な運行ダイヤを作るために変更した際に、やむなく生じたものです。
しかしながら、事業者も企業努力だけでは路線維持をすることは限界が近づいているため、今こそ政令市にふさわしく、しかも世界に誇れる、環境に配慮した、LRTや電気、LNG燃料のバスによる、交通ネットワーク整備が出来る最後のチャンスと捕らえ「エコ公共交通大国おかやま構想」を岡山市に提言させて頂きました。
この構想では、路線バスが利用しづらいというご意見も踏まえ検討し、渋滞の起こりやすい市内中心部は定時性が保て、行き先が解りやすい大量輸送の可能な路面電車LRTで、郊外へは行き先別に走りやすいバスで、その特性に応じた、しかも、環境にも配慮したうえで、解りやすい公共交通をまちづくりの一貫として取り組もうというもので、市民の皆様にも大いに議論にご参加いただくことが必要であると思います。
ですから、頂きましたような市民、ご利用者の声が岡山市へ届くよう、貴重なご意見を下記までお寄せいただければ、われわれが口火を切った提言が、多くの皆様の声となって、岡山を世界に誇れる政令市として、変えていくことが出来ると思います。
エコ公共交通大国おかやま構想実現の提言(岡山市ホームページ)
http://www.city.okayama.jp/shiseidiary/shisei_00524.html
両備グループでは、MOMOという超低床路面電車を運行しておりますが、これは車内空間をコミュニティーとしてデザインされた電車で、電車の中で自然に会話の生まれる座席配置としており、先日誕生した、現在は瀬戸内国際芸術祭への岡山駅から西宝伝の直通バスとして運行しているバス「SAI BUS」(さいバス)も同様です。
公共交通として、移動の道具だけでなく、コミュニケートの手段としてもご提供できる技術が日本にはあります。乗って楽しい電車・バス、歩いて楽しい街、子供達が誇りと思える岡山づくりにひとりでも多くの方にご参加いただければ、岡山は必ず変われると思います。
エコ公共交通大国おかやま構想へのご意見コーナー
皆さまからの「エコ公共交通大国おかやま構想」へのご意見をお待ちしております。
ご意見受付メール:webmaster@git-web.com