和歌山電鉄 社長
小嶋 光信
たまちゃんパワーには、びっくりしました。
昨年1月5日に「客招き担当」として猫のたまちゃんを貴志駅駅長に任命して以来、大活躍で、まさかお客様が7%以上増えるとは、想像もしませんでした。まさに”たまちゃん様々”で、”たまたま”の大ヒットです。
たまちゃんの飼い主である貴志駅お隣の小山商店のおばちゃんから、公道にたまの猫舎が引っかかっていて、立ち退きを命じられたため、駅舎の中にたまを置いて欲しいとお願いを受けたのが始まりです。
それで、たまちゃんをひと目見れば、これが堂々たる三毛猫ちゃん。たまちゃんと目があった瞬間、ピカッとたまちゃんの駅長姿が頭にひらめきました。
おかげで人助けならぬ「猫助け」で福を頂戴しました。
もちろん、「いちご電車」や「おもちゃ電車」はじめ、地域のみなさまの応援との相乗効果です。
貴志川線は、毎年5%以上お客様の減る典型的な地方鉄道路線でしたが、「乗って残そう貴志川線」という住民パワーや、行政や政治のみなさまのご支援に背中を押されて、両備グループの岡山電気軌道が中心になって再建することにしました。
住民の一員ではありますが、まさか猫のたまちゃんまでも再建に自ら汗をかいてくれるとは、感激です。
就任一周年を記念し、この1年間の貢献に感謝して、このたび特別昇格として課長職の「スーパー駅長」に任命することにしました。
昇格祝いは、新しい駅長室の新設(後日)と、スーパー駅長を示す金線入りの帽子と、スーパーの”S”の字の入った駅長バッジです。
私の個人としてのお年玉は干支のねずみの猫じゃらしと、カニカマスライスです。
昇格式は、これが地方鉄道の駅かと思わせるような賑わいぶりで、お祝いに駆けつけて下さったお客様と、全国からのマスコミのみなさんの取材でごった返しておりました。
和歌山市長の大橋さんも、個人として駆けつけて下さいました。
たま人気には全く”たまげた”です。
元気の良いよさこい集団『風猛乱舞』の賑やかな踊りと、観客のあまりの人いきれに、たまは緊張のあまりか、カニカマスライスはちょっと食べただけでしたが、干支のネズミの猫じゃらしには、興奮して飛びついて、猫パンチをあびせ、大ご機嫌でした。
この勢いで出世すると、ひょっと社長になるかも…。
マスコミの皆さんに大勢お集まりいただきました “スーパー駅長”の たま です 助役共々これからもがんばります! (たま)