和歌山電鐵 社長
小嶋 光信
「日本一心豊かなローカル線になろう」いうスローガンのもとに誕生した和歌山電鉄も、お蔭様で一周年をこうやって晴れ晴れとした気持ちで迎えられることを大いに感謝いたします。これもひとえに「貴志川線の未来をつくる会」や市民、利用者の皆様、国土交通省、和歌山県、紀ノ川市の行政の皆様また議員の先生方のご支援、ご協力、そして磯野専務、渡邉常務はじめ社員の皆様の頑張りの賜物と心から感謝申し上げます。
経営は私共両備グループで全責任を持ち、運営は利用者の皆様や行政の皆様、沿線学区の皆様で組織する運営委員会で幅広くご意見をお聞かせいただきながら、実行するという機能が本当に巧く働き、つくる会の皆様が中心となり、多くの方々に呼びかけて駅の清掃やペンキ塗り、駅舎・ホームに花を置いてお世話をいただいたり、イベントの主催やお手伝いまで、お陰様でこの1年地域の皆様と一体となって歩んでくることが出来ました。
その結果「いちご摘み電車」など毎週一回といえる程の各種イベントが行われ、ご愛顧をいただいたことで、年間ご利用者192万人が210万人となり、前年比約10%の運輸収入アップにつながったと思います。
また2557人のサポーターに支えられ、両備グループデザイン顧問、水戸岡鋭治さんのデザインで出来上がった「いちご電車」、献身的に働いていただいている駅長「三毛猫たまちゃん」も全国的な話題となり、和歌山電鉄躍進の一助を果たしてくれました。
しかし、これが出発点で、残りの9年間を確実にするとともに、次なる10年、20年先の見通しをたてなくてはいけませんが、この1年間の頑張りで、次なる10年の道筋が見えてきたと思います。
今年度は、渡邉常務の営業した成果で、TJホールディングカンパニー谷口悟社長さんのサポーター協力と、水戸岡さんのデザインによる世界で初めての「おもちゃ電車」をこの8月に登場させる予定です。
“一期一会”を大事にして、「日本一心豊かなローカル線になろう」を合言葉に、これからも安全に、サービスに、そしてお客様に喜んでいただけるイベントで運輸収入アップに努力してまいりますので、今後ともよろしくお願いいたします。